春酣の4月27日、東京探訪の会が30名の参加を得て開催されました。今回の目玉は赤坂迎賓館です。明治の日本が近代国 家として西欧に追いつこうと頑張ったレガシーの一つがこの建物です。豪華な内外装と粋を凝らした庭園に先人の努力が偲ばれます。
山本代表のメッセージ
Dear CHAMP Members and Members to be:
皆様、暑中お見舞い申し上げます。
雨量が少ない梅雨が終るか終わらない内に突如台風3号が発生し、その後の豪雨で九州は再び災害に見舞われました。その様子を見ると、我が身にいつ同じよう な被害が起こるか、今被災していないことの幸運を噛みしめる思いです。残念ながら、世界情勢は一向に好転していないようです。私の大好きなアメリカ、その 現大統領のために日本はもとより欧州各国も振り回され、中国とロシアの協力も得られない現状です。前号で「人間の誠意」を信じることを記しました。いつま で経っても争いが絶えない世の中ですが、人間性を信じて毎日を生き、行動したいと思います。
実は昨日(7/09日曜日)、久しぶりにジャズコンサートに行く機会がありました。そして音楽の持つ力に改めて感動しました=私は大いなる生きる力と、頑 張ろうという気持ちをいただいきました。演奏者は二人ともアメリカで活躍したミュージシャンです。ピアニスト転じてベーシストとなった鈴木良雄さん 〈1946年木曽福島生〉と、天才少年と言われたヴァイオリニスト転じてピアニストになったイサオ・ササキさん(1953年札幌生)のデュオでした。2時 間の演奏で、数々のスタンダードナンバーを聞かせてくれましたが、中でもMy Dear Friend(鈴木氏作曲)とジャズの名曲Sky Walkerが印象に残りました。冴え響くピアノの音と、静かに支え、時には力強く胸に響くベースの音色は感動的でした。また、お二人の淡々とした人柄が 訴求力を増したと思います。こういう音楽を聴いていると、人の心を信じて頑張ろう、という力が湧いて来ます。このような感動を一人でも多くの方達と分かち 合いたいと思いました。
チャンプ20周年 記念活動への願い:
チャンプのモットーは会員の「経験と知識を生かし、自身の向上と社会貢献」することです。
7月20日(木)の運営委員会で具体的な方針が決められますが、20周年記念活動のテーマは、「防災・災害を生き抜く」になると思われます。2018年5 月頃を中心に活動プログラムを組む予定です。基調講演は、阪神大震災以来20年以上全世界で災害・仮設住宅建設などにボランティア活動を続ける国際的な日 本人建築家坂 茂氏にお願いしています。坂氏は藤沢市の慶応義塾大学SFCに研究室をお持ちで、講義もしていらっしゃいます。毎週末に東京とパリを往復しながらの毎日 で、営利のためには講演されない人です。同氏の日程上、慶応SFCでの講義・講演に出席、という形になる可能性もあります。以下がこれまでに検討されてい る記念活動の概要です。
1.「チャンプの泉(仮称)」防災井戸の設置基金発足:大震災時などに役立つ防災井戸を都内或いは適切な場所に造り、チャンプの名を残そう(中林由行運営 委員案)です。「物を創る」という同じ観点から(野村一郎会員案)災害時に役立つ<シャベル>の製造と寄贈。
2.チャンプ成熟人・経験の豊かさをアピールしよう:
これまでのニュースレター原稿を役立て、20年の歩みと経験を綴ったエッセイ集の出版(松村正道運営委員&野村一郎会員案)。
3.20周年記念イベントを開こう(小規模でも地元社会にアピールするプログラム):
日時:2018年5月19日(土) 場所候補:湘南台チャンプ本部&隣接シャカラ会場
車いすダンスのエグジビション・チャンプコーラスによるコンサート・「英語を共に学ぶ会」200回記念プログラム・関西支部の参画案など。
チャンプ会員全員の参加を願います:ご意見並びにご希望はinfo@champjapan.com にメールして下さると、運営委員11名全員に同時配信されますので、ぜひご連絡ください。
次回納涼会・例会のお知らせ:関東では8月19日(土)湘南台チャンプ本部で17:00~20:00中林&松村シェフのお料理とチャンプコーラスをお楽し み下さい。関西では9月8日(金)18;00から神戸三ノ宮(幹事浅野さん)で開催。多くの皆様の参加をお待ちしています。
CHAMPホームページ:https://champuniversal.com
CHAMP新メールア ドレス:info@champjapan.com
Best wishes,
CHAMP代表 山本儀子
Noriko Yamamoto
第71回チャンプ例会
2017年5月27日(土)12:00~15:00
第71回例会は5月27日、湘南台チャンプハウスのラウンジで開催された。議事次第は下記の通りである。
アメリカよもやま話 山本代表
〇トランプ大統領の評価と今後
就任以来4月30日で100日になったことからその評価が多々論議されている。支持率が歴代大統領で最低というのは事実だが、実はその支持率は100日 の間ほぼ不動(39%)であることも事実として認識すべきである。
大統領自身が〈魔女狩り〉だと糾明するトランプ叩きの主体は1)メディア、2)ハリウッド(映画や音楽分野の著名人)、3)教育・特に公共学校の教員ユ ニオン(School Choice政策で子供が自由に学校を選べるようになれば生徒が減る学校が出て教員が職を失う、として反対)、の3つである。共和党支持者の有識者は「大 統領はマスメディアに不当に不正確に報道されており、このままでゆくと弾劾され、辞任に追い込まれる恐れがある」と心配している。
確かに偏った報道のされ方(スピーチの全容を無視した一部分の文節のみを取り上げるなど)が往々にしてあると感じるが、朝令暮改的に自身の発言を安易に 変えてゆくトランプ流は不信をまねき信頼性を損ねる原因となっているといわざるを得ない。
来年に下院議員全員の改選があるが、どのような結果になるのかが注目される。
〇地球規模のサイバーアタック
5月半ばに少なくとも150ヵ国の病院・企業・政府機関を攻撃対象としたサイバーアタック起こった。ヨーロッパの警察統合局はおよそ20万のコン ピュータターミナルが侵されたと推定し、中国当局は世界的に最大100万件の被害があったと発表した。高度なアタック手法「Wanna Cry(泣きたくなる)」や「Ransom Ware(身代金型)」が使われ、特にWindowsの古いバージョンが狙われた。実は私自身のパソコンも数年前に同様の被害を受け、$300の身代金を 請求されたが専門家と相談した結果支払わず、幸いパソコンを買い替える時期にあったので買い換えたという経験がある。自分が感染するとつながっている知人 にも感染が広がるため、用心しなくてはならない。常にバックアップを取っておくことが必要であると感じた。
〇アメリカ牛肉の中国市場への 輸出再開
トランプ政権は2003年の狂牛病以来封鎖されていた米牛肉の中国への輸出解禁にこぎつけ(5/11/17)、全米肉牛飼育業者協会など家畜産業界に朗 報をもたらした。この取引は、衛生上の理由から輸入禁止にしていた中国産のチキンを、調理済みなら輸入承認する、というトレードが功を奏したとみられる。 ただ、アメリカ庶民がたとえ調理済みでも中国産のチキンをどれほど購入するかは不明である。一方で、2015年の鳥インフルエンザ以来中国への輸出が禁止 されていた米国産チキンの輸出再開にもつながるのではないかと期待されている。
〇失業率の低下でJob Shoppingに拍車がかかる
トランプ大統領就任時に4.9%だった失業率は現在4.4%まで下がっている(但し、トランプ効果というよりは、前オバマ政権の政策のおかげだとする見解 が大勢だ)。そのため不況のときはJob Huntingと呼ばれた職探しが、いまや好きなものを選べるJob Shoppingになっているといわれる。この1年で勤め先を変えた従業員は27%(2014年は23%)であり、特にレジャーとかホテル業界での職場変 えは50%にのぼるという。今後も転職者(職を変えるのではなく、勤め先を変える)が増えると予想されているが、調査会社によれば転職の理由は、22%が キャリアアップのため、12%が仕事と生活のバランス維持のため、11%が会社の管理体制に不満、9%が報酬と恩恵、同じく9%が自分の健康と幸福のた め、となっている。出世だけではなく、自分が成長・学び・向上することも大きな理由になっている、と調査会社のCEOは指摘している。
会員スピーチ 「日本におけるMotelチェーンの意義」 甲斐 真さん
(自己紹介)昔「日本ホームズ」に勤務、40歳を過ぎて脱サラをして、日本初のMotelチェーン「ファミリーロッジ 旅籠屋」を展開、現在全国60箇所で運営中、65歳。
運営しているのは日本で唯一の本来のMotelチェーンである。日本ではモーテルというとラブホテルのイメージが強いが、アメリカ型の本来のモーテルは 車で旅するファミリー向けである。1号店は22年前にスタートし、現在は60店を運営している。90%が予約客なので主街道沿いでなくても出店できるとい う強みがある。基本的に同じつくりで、約25㎡の客室にクイーンサイズベッドが2台で家族4人で泊まれる。2/3の施設に車椅子でも泊まれる部屋を1室用 意している。東日本大震災で10店舗以上が機能不全になった経験から、その後の店舗にはプロパンガスを燃料とする非常用発電機を設置し、電気や水が供給で きるようにしている(設置費用は100万円程度で5kwの発電能力)。
事業の目的は「シンプルで自由な旅と暮らしをサポートする」ことである。旅行者のためだけでなく店舗が立地している地域に調和することも重視している。 大都市ではなく地方都市に多く展開する方針である。採算性よりも居住性・多様性を重視する。飲食の提供や物品の販売はせず、固定費を減らすことで、客が少 なくても経営が成り立つようにしている。「気軽に安心して泊まれる、自由で経済的な宿泊施設」である。素泊まり、街道沿い、汎用(観光でもビジネスで も)、小規模(2階建て14室が基本)、経済的料金、チェーン展開(安心)、を基本とし、車社会を支える基盤施設と考えている。最近は高速道路のSAにも 出店しているが、SAにはこれまでいい宿泊施設がなかったので、今後安心して長距離ドライブに行けるようにしたい。
日本人の旅行観やスタイルを見ると「価値と価格の区別が不明確である」と感じる。安い宿泊施設においてもちゃんとした旅館やホテルのような「おもてな し」やサービスがないと不満に思う人が多い。価格の安い施設のサービスはそれなりであることを認め、それを選ぶかどうかを自分の価値観で判断することが必 要。日本では他人の評判をもとに旅の計画をすることが多く、旅の宿は予約するのが普通だが、米国では計画性のない自由な旅も多く、自立した価値観、自分の 感性で旅を作ってゆく人が多い。そのような旅を支えるのがMotel チェーンだと考えている。
事業の手法は、地域の未利用地の活用であるが、地域に調和する事業であることも重視する。地主の遊休地に施設を建設してもらい、20年間の家賃保証の借 り上げをする。地主にとっての利回りは8~9%である。一過性ではない周辺地域経済の活性化にも貢献したい。オーナーにはメンテナンス費用の負担はなく、 過去の事業で失敗、撤退は一件もない。運営はカップルで採用しひとつの施設を2人で運営してもらう。雇ったからには信頼し現金の取り扱いもすべてまかせ る。現在200人の社員がおり、平均年齢は53歳である。
会社立上げの時は「グリーンシート市場」に登録して「公募増資」で200人×5万円を出資してもらった。社長の個人保証の無い銀行借入れも勝ち取った。
事業をやる上での障害もいろいろあった。都市計画法、建築基準法、旅館業法、モーテル条例、労働基準法など。権威に盲従しない、正面から正当な論理で説 得する、政治家やコネを使わない、をモットーとして我慢強く交渉して、主管の厚生労働省もやっと理解してくれるようになってきた。
このような開拓にベンチャー企業の存在意義があると考えている。
事業のこれからの方向性は、地域振興、災害時の地域貢献(非常用発電機など)、EV対応(電気自動車の充電設備)、省エネの推進、などである。宣伝は特 にしていない、インターネットは有効である、60%はリピーターである。道の駅は出店の候補と考えているが先方のモーテルのイメージが悪いらしくまだ実現 していない。
Q:どのように出店立地を選定するのか?
A:マーケットリサーチは特にしていない。予測しても当たらないことの方が多い。やってみなければわからないが、これまで失敗は無い。
Q:今後海外からの旅行者対応が必要ではないか?
A.現在海外旅行者の宿泊割合は0.5%程度で今後も特に期待していない。言葉や習慣の問題や、手間がかかることで効率が下がってしまうだろう。
Q:どのような敷地なら出店可能か?
A:300坪以上、幹線路の近く、準工業地域から住居地域までなら可能。だいたいどこでも採算が取れるが、それはまだまだ潜在需要が充分にあることを示し ていると思う。
(中林由行 記)
関西支部5月例会
2017年5月24日(水)15:00より
2017年5 月24日水曜日15:00「大阪くらしの今昔館」集合~本庄東の街歩き賃貸家屋視察
&18:00より「ノワ・ド・ココ」にて開催された。
参加者は山本代表、木下支部長、加納さん、辻さん、北沢さん、ゲスト北川さん、岡田、そして18:00からは、長田さん、ゲスト藤原さんが加わり9名。
今回は、前回のゲスト北川さんからの話題提供に端を発し、空き家のシェアハウス活用などを実際の賃貸家屋を視察しながら考えようと、木下支部長に案内して 頂き例会前2時間程街歩きをすることとして15:00集合となった。街歩きの拠点に丁度良く集合場所として選んだ天六(天神橋筋六丁目)にある「大阪くら しの今昔館」では、折しも特別展『大坂蔵屋敷―天下の台所はここから始まる』が開催されていたので、会員へのご案内時に早めに集まってこれを見学しましょ うと声がけしたところ、街歩きから参加の7名がこの特別展を見ながら三々五々集合という形になりました。余談ですが、この特別企画展では、江戸時代に大阪 が天下の台所と言われ、各藩が国元から集めた年貢米を収めた蔵付きの藩屋敷が淀川「中の島」を中心に「蔵屋敷」として立地し、水運を活用して全国から集め られた年貢米を始めとする物資の集積、売り捌きなどにより経済が活況を呈し、米相場を始め先物取引など金融業もいち早く発展したことが手に取るように分か り目から鱗の思いだった。
その後の賃貸家屋視察の街歩きはこの界隈に賃貸物件を幾つも持つ木下支部長に数ヶ所を見せて頂いた。少し手を加えれば直ぐに住めそうな物件だが、昔の密集 した地域故、改修に止めて使わない限り、現建築基準法に則り改めて建て替えなどすると空間的にも成立しにくい状態がうかがわれ、最低限の耐震・防災対策を 施してのリノベーション再活用が望まれる様である。
そのまま歩いて向かったカジュアル・フレンチレストラン「ノワ・ド・ココ」の例会では、恒例の「アメリア四方山話」を山本代表にお願いし、トランプ大統領 の評価と今後の懸念、地球規模のサイバーアタックの事、失業率の低下の社会的状況などを伺った。その他、社会的にも今話題のシェアハウスの現状の年代によ る受け止め方の違いや働く母子家庭の状況、子供の貧困問題などから、一方で各メンバーの近況報告ではパリツアーの企画2件の紹介も、それに本部からは来年 度のCHAMP20周年行事へのアイデア募集の事など。次回秋は神戸方面での例会を9月8日に、次々回は忘年会には少々早いのだが11月18日に北沢さん の「仕舞」の鑑賞をフィーチャーして大阪能楽堂近くでの開催を予定することとなり、多くの会員の参加が望まれる。
(岡田優 記)
わたしのワンフレーズ(5)
● 「筆の穂先から見えてくる細い一筋の線のように歌いたい」 北條淳子
ラトヴィアの合唱団と聞いて、数年前訪れたラトヴィアの首都リガの街並みが頭をよぎった。リガは、レンガ色の城壁に囲まれ、古い優雅な建物の立ち並ぶ美し い街であった。過去の独立への戦いをしのばせる銅板画がひっそりとおかれているのが気にはなったが、今は輝く太陽と海に囲まれて、戦いで失った古い町並み を整え、「バルトのパリ」の名を取り戻すべく、平和に活動を続けているようであった。「バルト3国」とひとまとまりに言われることの多いエストニア、ラト ヴィア、リトアニアは、昔からそれぞれに異なる民族が住み、異なる文化を育んできている。にもかかわらず、3つの国は、同じような時期にヨーロッパの強 国、ベルギー、スウェーデン、ドイツ、ソヴィエトなどからの侵攻を受け続けながら20世紀に至っている。ラトヴイアが独立したのは1991年、エストニア も同年、リトアニアはその前の年1990年に独立宣言を行っている。それは、日本が第二次世界大戦で敗れた1945年から半世紀近くも後のことであり、そ のことに私はショックを受けた。ナチス・ドイツに次ぐソヴィエトからの侵攻があり、その時には数万人がシベリアへ強制流刑されたそうだが、そのことなどは まだ人々の記憶から消えていないにちがいない。他国の侵攻のたびに繰り返される混乱や流血の惨事にどう対処するかの人々の試みは早くからなされており、そ のひとつとして、19世紀末から「歌の祭典」が国を挙げて開催され、それは現在まで150年近く続けられている。1991年のソヴィエトからの独立の時に は、人口の3分の1の人々が首都近郊につどい、ともに平和への想いを歌い続け、流血を見ることなく独立を達成し、「歌いながらの革命」として世界的に賞賛 された。
このように、歌との関わりを強く持ちつづけているラトヴィア国の合唱団のコンサートが東京で開催されるとあって、私には強く惹かれるものがあった。
来日した合唱団は、男女合わせて30名ぐらいの小さなグループで、衣装は黒とグレーを基調にしたスーツのような地味なものであった。楽器はほとんど使わな い4部合唱で、楽曲は3人の作曲家による神に捧げる歌であった。ラフマニノフの静かな神への賛歌を私は初めて聴いた。ラフマニノフはロシア人だからロシア 正教の楽曲だったかもしれない。普通によく聴くドレミとは違った音階は、歌い始める前に指揮者が団員に示す小さな合わせ音からも聴こえた。ラトヴィア語も ロシア語もわからないので、歌詞は日本語の説明にたよって音の流れに耳を傾けた。ゆったりしたリフレインの豊かな曲であった。歌声は素晴らしかった。団員 のほっそりした体形のどこから出てくるかと思われるような高い響きが、大きなコンサート・ホールの天井を揺るがした。墨を含んだ筆の穂先が一筋の細い線を 描き出すときのような清々しい緊張感がそこにあった。歌っている人たちの声が、一つの楽器を奏でているかのように一本の線になって空間に舞った。コーラス というのはこのような形なのだと、改めて気づかされた思いであった。
しかし現実に戻ってみると、人の歌声は千差万別で多くの声を一本の線に組み込むことはかなり難しい。大勢で歌うことをこよなく楽しんでいる我が身として は、高い目標に向かって亀の歩みを続けていこうと心に決めている今日この頃である。
● 「東京に出て来ないかね」 木村勝規
「木村君、東京に出て来ないかね」。この一言が、その後の私の人生を決定づけようとは思ってもみませんでした。
高1の夏、福井の小学校で特別親しかった練馬に住む同級生・竹内公誠君(当時、私立武蔵高校在学中)からの誘いで、初めての東京見物に上京し、ご自宅にお 世話になった時、彼の父から言われた言葉です。
この人・竹内松次郎氏は私と同郷出身で、苦学して東京大学医学部教授となり、細菌学教室を開設し、その後、松本医専の校長から初代の福井大学学長になった 人です。
福 井に帰って早速、両親に話そうかと思ったものの、どうも4人兄弟で長男の私を、東京に送り出すことを認めてくれそうもない予感がして、まずは同居している 伯母(父の姉)に話すことにしました。(当時は、福井のような保守的な田舎では、長男は家を継ぎ、両親の面倒を見るのが当然とされていた時代でした)。伯 母は、東京住まいの経験もあり、子供たちの教育に熱心な人だったので、うまく父を説得してくれて、私が高3になるとき、都立高校への転校を許してくれまし た。
友人で恩人の竹内公誠君は、その後、東京大学で言語学とくに西洋古典学を専攻し、武蔵大学教授であった時、惜しまれながら52歳の若さで胃がんのため早逝 されました。父の松次郎先生は、93歳まで長生されました。
私は、上京以来57年が経ちますが、振り返れば、竹内家以外にも、私の父や伯母の友人関係をはじめ多くの人々から、現在では出来そうもないような支援を受 けてきたことに心からの感謝を抱く昨今です。
各 グループの活動報告 (50音順)
ゴルフ愛好会
チャンプゴルフ愛好会コンペに参加して 山田信子
ゴルフシーズン真只中の5月31日、例年にならい立川国際カントリー俱楽部にて、チャンプゴルフ愛好会の第15回コンペが開催されました。ビジター1名を 入れて参加者は10名。今年の5月は天候の定まらない日々が続きましたが、チャンプのジンクスに押されてか、当日は汗ばむほどの上天気。慣れ親しんだ草花 コースに、皆の若やいだ声が響きました。
優勝は、ゴルフコンペだけに出てくるという間(あいだ)康裕さん。新ぺリでネット72.8という快挙でした。ベスグロはいつもながらの森田宏次さんの 88。久しぶりに参加の山田信子が準優勝だったのは、女性のティーグラウンドが非常に前にあり、距離が短く設定されていたから。男性群にはお気の毒なこと でした。スコアが80台から120台まで幅広いのがチャンプゴルフの良い所。誰でも楽しくプレイを、がモットーのようです。
コンペ後は、楽しい一杯と表彰式&反省会に、おしゃべりの花が咲きました。
チャンプメンバーにはゴルファーがもっと大勢いらっしゃるでしょうに、これまで大体3組までの参加者となっているのがとても残念です。
当日、このところゴルフに燃えている山本儀子代表の提案で、これまで年2回だったコンペを、今後3~4回開催することに決まりました。それに伴い、次回は 8月31日に、富士山を望む「富士ヘルスカントリークラブ」で開催することとなり、夏の陣の準備が始まっております。これまで様子をうかがっていた方も、 どうぞ奮ってのご参加を、一同そろって、願っております。
ペー ジTOPへ
東京探訪の会
東京探訪の会に参加して(赤坂迎賓館、須賀神社、消防博物館)守谷 守
いつでもできるはいつでもやらない。・・・言葉通り静岡県に育ちながら富士山に登ったこ とがない。東京に住んで67年名所古跡に行ったのは東京タワー、皇居の中で草刈りして天皇陛下からねぎらいのお言葉をいただいたことくらい。東京探訪の会 はそんな人に素晴らしい機会を与えてくれる会と思っています。4月27日の会は、行き馴れた四ツ谷駅麹町方面改札出口集合なので喜んで参加した。ここが四 谷見附跡、機械もない時代にこんな大きな石をどこからどうして運んでどのようにしてこんな綺麗に積んだのだろう、と往時の人の知恵や苦労を偲んだ、こんな 見附が36ケ所もあったとのこと、江戸城のお殿様の権力の一端を感じさせる。青梅街道が尾根伝いにできている理由、初島の海岸の大きな石も船なら楽に運べ たのかな、など勝手に理解した。すぐ近くの赤坂迎賓館は入って見て、その豪華さに感心、海外の偉い方と日本の方が接見する場所として誇らしく思う。安倍総 理ご夫妻が外国の方と接見されている写真もあり、昭惠夫人も大切なお仕事をされていられることを改めて感じた。
歩いて20分くらいの須賀神社行きの道は、たいへんな下り坂登り坂で昔は凄い谷間だったろうなと思う。こんな谷が4ケ所で四谷かな、須賀神社の石段に八重 桜の花びらが絨毯のように落ちていた。今年は神社参拝でおみくじが凶、凶と続いて困っていたがここで小吉と出たのでこれから良い方向に行くかなとほっとし た。又坂道を登り青梅街道に出て消防博物館へ時間の都合で大急ぎで見て回った。実物大の馬がとうきょう消防車を曳いているのを見て時代を感じ昔から今日ま で火災の恐ろしさと向き合い苦労してきた日本の街の人達、なぜ今のような広い道路を作って延焼対策しなかったのか?見附の大石を積み上げる権力でなら出来 た筈、ついつい経営者らしいことも頭を過った。最後のお楽しみは東京ガス「四谷クラブ」で乾杯と夕食、とても美味いので女房連れて又来たいなと思って尋ね たところ、本日はOBの方の取り計らいにて特別とのこと、感謝、感謝で帰宅しました。幹事並び関係者の皆様ほんとにありがとうございました。
東京探訪の会・迎 賓館見学 山本靖子
心が躍る新緑の候、去る4月27日第15回東京探訪の会に初めて参加しました。30名が四ツ谷駅麴町口の広場に集合し、四谷見附周辺散策→迎賓館→須賀 神社→消防博物館をめぐるコースです。
お天気に恵まれ、美しい新緑が映え、町全体が広々として気持ち良い散策でした。
それから迎賓館に向かいました。入口は西門から入り荷物検査を受け、本館に入りましたが平日にもかかわらず混んでいてツアー客がかなりいました。
玄関ホール「花鳥の間」「羽衣の間」等の部屋に分かれ、どれも豪華絢爛で、内装はまるでベルサイユ宮殿の様でした。日本最高級の工芸品、装飾品の数々、 特に天井のシャンデリアはフランスから取り寄せたもので豪華で美しく、しばし見とれてしまいました。最も格式の高い「朝日の間」は改修工事のためクローズ で女神とジュータンは見られなかったので残念でした。
外国の国家元首や政府のトップ、王族など国家の賓客をお迎えする時に宿泊、晩餐会、お食事会等のおもてなしをするにふさわしい館でした。
約3時間のコースでしたが、参加の皆様がお疲れの様子もなくとても健脚でしたので驚きでした。マンネリ化した生活の中でたくさんの刺激をもらい気分転換 になりました。
お世話してくださった幹事の方々にお礼申しあげます。ありがとうございました。
会員寄稿
エー ゲ海クルーズ 初体験記 中林由行
かねてより一度は豪華船のクルーズに参加してみたいものだと思っていたのですが、費用も 高いし、社交ダンスができなければ、などと躊躇していました。先日 新聞の広告を見ていたら「6つの世界遺産を巡る!地中海4ヵ国周遊クルーズ・夢の11日間」という広告が目にとまりました。ベニスから出航しアドリア海、 エーゲ海をまわりベニスにもどるという航路で私が行きたいと思っていた「ギリシャ」や「クロアチア」が中心の観光になっています。費用を見たら「20万円 ~27万円」ということで、何と安いではないですか!。しかも、ベニス1泊、船中7泊ですが、往復の航空運賃から全ての朝、昼、夜の食事、上陸後の観光ツ アーまで全て含まれているのです。企画は阪急交通社でしたが早速説明会に行き良さそうだったのでその場で申し込みました。
船はMSCというイタリア系の船会社の所有船「ポエジア」で総トン数は93,000トン(クイーンエリザベス号とほぼ同等)、全長294m、高さ16 層、乗客総数3,220名、乗組員総数1,040名となっています。現在は20万トン近い客船もあるようだがベニス港は9万トンクラスまでしか入港できな いので東地中海クルーズはこのクラスが多いようです。クルーズ船には3段階あり、最上級はラグジュアリークラス(5つ星、クインエリザベス号など)、次が プレミアムクラス(4つ星)、次がカジュアルクラス(3つ星)でポエジアはこれに該当し、いわゆるファミリータイプ、子どもも大勢乗っていました。上ふた つのクラスでは子どもは乗せないそうです。3つ星とはいえ初めての我々にはなんて豪華な船なんだ、と驚くばかりでした。ラスベガスの80階建ての高級ホテ ルを横にしたようなもので、カジノもあり、プールやジャグジーは最上階に3箇所、大きなレストランは2ヶ所、常時営業の巨大なバイキングレストラン、毎夜 無料でショウが見られる大ホール、生演奏付きのダンスも出来るカフェサロンが3箇所、バーが2ヶ所、ショッピングの店が約10店舗、スポーツジム、ディス コ、子どもやティーン専用の娯楽室あ、卓球コーナー、テニス&ミニバスケット&ミニサッカーコート、パターゴルフ、図書室、カードゲーム室、インターネッ ト室、などなど、船の中で何でも楽しめる、大きなリゾート施設になっています。
船ではドレスコードがよく言われますが、このクルーズではフォーマルデーが2回ありました。カジュアルクラスなので着なければいけないということはない ようで、日本人はフォーマルスーツやジャケットにネクタイをしてましたが、イタリア人はラフな格好の人も多く、それで咎められることもなく拍子抜けしまし た。もっとも、女性はここぞとばかりおしゃれをするいいチャンスで楽しそうでした。これが上級のクルーズではもっと厳しいようです。
乗客は推定ですが8割方イタリア人で日本人は2グループ70人ほど、幸いと言うか中国人の団体はいませんでした。イタリア人は12歳以下は無料という サービスもあり子供連れも多かったですが、子供が騒がしくて困るという感じはしませんでした。むしろダンスなどにも小さい子が参加してかわいくて楽しめま した。ダンスはソーシャルダンスはほとんど無く、ジルバ、ルンバ、マンボ、チャチャチャなど皆で楽しむものが多いのもカジュアル船の特徴といえます。
食事はイタリア船が最高といわれるようですが、種類も多くおいしかったです。朝昼夜とも食べ放題ですがアルコール類は有料(レストランでは水やコーヒー も有料)です。
行程は好天に恵まれ船も揺れると言う感じはなく快適でした。ある知人の話では、カリブ海のクルーズに参加し、荒天に出会い、3日間便器にしがみついてい た!とのことで、季節を選ぶのは重要かもしれません。また、今回は友人を誘い6人(チャンプの山田信子さん含む)のグループで参加しましたが気の置けない 仲間と一緒で楽しさ倍増と言う感じでしたので、皆様にもお勧めします。
チャンプ例会のお知らせ
2017年 チャンプ納涼会
● 日 時: 2017年8月19日(土)17時~20時
申込期限: 8月12日(土)
● 会 場: 湘南台 チャンプハウス 12階ラウンジ
電話:0466-42-0023
● 会 費: アルコール飲む方: ¥3,000
アルコール飲まぬ方:¥2,000
● プログラム: 当日は恒例の中林、松村両シェフが腕を振るった料理 が提供されます。
チャンプ・コーラスも特訓の成果をご披露いたします。
・連絡先:
チャンプ事務局:事務局は要員が常駐しておりません。この為お申し込みは下記要領でお願いいたします:
1 メール利用可能な方はメールでお願いいたします。
Eメール:info@champjapan.com
(チャンプ事務局のメールアドレスが上記に変更されました)
2 メールを利用されない方は、FAXでお願いいたします。
FAX : 0466-42-0024( 下段のフォームをご利用ください)
3 上記①、②が不可の方は事務局の電話にお掛けいただき、
留守の場合は、必ずメッセージをお残しください。
☎ : 0466-42-0023
(出欠お知らせへの受信確認お返事は失礼させていただきます)
4 緊急連絡は090-5753-4702(山本携帯)へお願いします。
2017年 チャンプ関西支部9月 例会
● 日 時: 2017年9月8日(金)18:00より
● 会 費: 5,000円(税込)
● 会 場: Garyu(ガリュウ) 神戸市中央区北長狭通2-5-1 タイシンサンセットビル6階
(ビル1階が「がんこ寿司」。三ノ宮駅から徒歩3分) Tel:078-599-8181
● プログラム: アメリカよもやま話」 山本代表
関西会員のとびきり面白い近況談
● 幹事: 浅野 静 連絡先:電話:078-862-3500
携帯:090-3260-0774
FAX: 078-862-3522
Email: ethos.asano@nifty.ne.jp
● 申込先: 岡田優 FAX:075-315-2394
Eメール:you-okada@krb.biglobe.ne.jp
携帯:090-6550-2468
編集後記
大幅に勝つであろうとは思っていましたが、7/2の東京都議選で「都民ファーストの会」が49勝1敗だった のにはさすがに驚きました。候補者の大部分が未知数の新人でしたから、実態としては人を選んだのではなくて「ファーストの会」が何かしてくれるだろう、と いう期待票であったのでしょう。過去にもこういうことがあり一過性のブームに終わったこともありましたから、今回はそうならないことを祈ります。
梅雨の真っ最中のはずなのに関東は空梅雨で猛暑、一方九州や日本海側では大雨で大きな被害が出ています。ニュースを聞いていると、今まで経験したことの無 いような豪雨で、崩れたことの無い崖や山が崩れ、あふれたことの無い川や貯水池があふれているように思えます。過去に自然災害が何も無かったとしても、こ れからはどんなところでも安全ではないということを肝に銘じて準備しなければならない、ということなのだと感じます。
(中林 由行)