今、日本では認知症(3百万人)やアルツハイマー病の増加が問題になっています。徘徊して自宅に帰れない高齢者が日本全国で毎年1万数千人にも上っているということです。認知症の中でもアルツハイマー病は70%を占める国民病になっており、これを克服することがいまや喫緊の課題です。そこでアルツハイマー病を遠ざけるには何が必要かを次に述べます。アルツハイマー病の特徴としては①脳の萎縮があげられる。筋肉と同じで使わない脳細胞はどんどん減少していく。②次に脳細胞の中に2種類の異常タンパクが蓄積してくる。一つはβアミロイドという老人班、もう一つはPHFという神経原繊維変化が見られるようになる。①と②が何故起こるかについては、今のところ未だ解明されていないが、分子栄養学では活性酸素が両者に関わっているだろうと想定している。もう一つアルツハイマー病の特徴として、③アセチルコリンという神経伝達物質の減少が挙げられる。これは運動神経や知覚神経の伝達に関わって重要な働きをしている(コリン:抗ボケ因子とも言われる。ビタミン様のものでビタミンの働きを助けるものとされる)。
ではアルツハイマー病を遠ざけるにはどうすればよいか?それには頭を使うこと。特に(1)は笑うことと(2)学習が重要になる。(1)~笑う回数の多い人はボケにくいと言われている。子供は1日に百~2百回笑うのに大人は十数回、70代になると1日に2~3回しか笑わないそうである。日常生活で笑える状況はそんなにないにしても、笑えるネタをいくつかストックしておいて時々思い出して笑う(思い出し笑い)のがいいようだ(サラリーマン川柳、OL川柳など)。(2)~学習では、テレビや週刊誌でなく硬い情報(例ー健康とか科学情報や新聞など)の学習が必要なことを三石理論では説いている。
冒頭に述べたように高齢化と共に脳の萎縮と異常タンパクの増加がみられるのがアルツハイマー病の特徴である。そこには活性酸素の存在が想定されるとしたが、ならばその対策として当然浮かび上がってくるのがスカベンジャーとしての抗酸化物質である。
ヒトの脳は大量の酸素を消費してエネルギーをつくっており、そこには使った酸素の2%が活性酸素として脳内に出てくる。これは脳の組織にダメージを与えるものだから自前の除去酵素とか①ビタミンなり②食品なりで除去していくことが必要である。
①のビタミンとしてはV~A, B2, C, E (ビタミンC~最低でも2g
/日は必要)
②の食品としてはカロチノイド(人参、カボチャ、卵、魚卵、サケ,
イクラなど)
ポリフェノール (赤ワイン、お茶(タンニン)、
コーヒー、ごま、柿など)
フラポノイド (野菜などは高分子なのでそのままでは
人体に吸収されない→低分子化したもの
~SOS【メグビー製】)
後半30分で「遺伝子」~驚異の世界(NHKスぺシアル)を簡単に紹介した。遺伝子2%を除いた残りの98%のDNA部分で顔の個性や身体各部の個体差を決めている。