10月例会の要旨報告
日時:10月24日(木)
場所:東京ルーテル教会
現在、高血圧と診断されると、医療サイドでは①減塩(成人の場合1日8g以下)の指示が出される。それで1か月位様子を見て、ガイドラインで決められた治療基準(上が140下が90mmHg)以下に戻ればよし、戻らなければ②降圧剤の服用という治療が始められる。この2つの措置は正しいのであろうか?
先ず結論から言えば、これら①②の措置はいずれも誤りである。何故なら①は食塩と高血圧とは直接の因果関係はないからである。食塩の過剰で高血圧になる人は100人中
1~2人に過ぎないと言われている。この食塩説は1952年ダール(米)によってなされた疫学調査という統計によって導かれたものであり、現在では誤りであるとされている。高血圧の原因は科学的な実験によりタンパク質不足が原因と証明されている。
2番目の降圧剤はどうであろうか。そもそも血圧とは年齢によって上がっていくのが普通である。若い時と違って高齢になれば血管は自然と硬くなっていく(動脈硬化)。従って心臓は圧力を高めていって血液を隅々まで流そうとしているのである。それなのに例えば利尿剤などの薬を使って血圧を下げたらどうなるであろうか?利尿剤は血液の水分を減らして血圧を下げようとする薬である。血管の末梢の方では管が細くなって硬くなっているので血液が流れにくくなっている。そこに薬で濃度の濃くなった血液が流れてくるとどうなるであろうか?益々流れにくくなって血栓が出来て脳梗塞を起こすのが落ちであろう。血圧は高くなっても何の問題もない。低い方が問題なのである。1980年代までは年齢+90が標準血圧とされていた。それがどんどん基準値が下げられて2008年以降では、上の血圧は140mmHg以上で高血圧と診断されるようになった。それで国民の3000万人が高血圧と診断され、70歳以上の人は50%の人が降圧剤を服用しているという。確かに1950年代は食糧事情も悪かったので、血圧が高いと脳出血で倒れる人が多く危険であった。ところが70年代に入ると、脳出血は影を潜め脳梗塞が増えていったのである。脳梗塞が増えた原因は、高血圧が危険だとして降圧剤を服用する人がどんどん増えていったからである。薬を飲んで脳梗塞になるくらいであれば、飲まない方がよほど良いと言えないであろうか。他の薬(Ca拮抗剤や交感神経ブロッカー)でも事情はほぼ同じであり、副作用があるので飲まない方が良い。医師の言いなりになって降圧剤を飲んでいると、脳梗塞やうつ病になるということを肝に銘じてほしい。
後半の30分では「【遺伝子】驚きの新世界~あなたの中のトレジャーDNAを探せ」というNHKスペシャルの番組を取り上げた。我々の顔の個体差や身体の個体差は何に基づくのかというと全DNAの「2%を占める遺伝子」の中にはなく残りの「98%を占めるDNA」の中に秘められているということがわかった。つまり体や体質の個人差は全て98%の方のDNAにある訳でこれは大変重要な発見だという内容の話である。
以上